コロナ禍、小売店で犯罪増加 暴行や報復恐れ万引きも野放し

 

 

コロナ禍、小売店で犯罪増加

暴行や報復恐れ万引きも野放し

 

2月24日、ブルックリン区クラウンハイツで起きた強盗事件での防犯カメラ映像のスクリーンショット/Photo: NYPD NEWS(@NYPDnews)の公式ツイッターより

 

 パンデミックの影響により、ニューヨーク市では失業率が上昇、精神疾患や薬物乱用が増えたことで犯罪が増加している。小売店経営者らは、万引きや暴行などに悩まされている。ニューヨーク・タイムズが28日、報じた。

 昨年、ニューヨーク市警(NYPD)に報告された、小売店での盗難被害は2019年と比べ、約16%増えていた。ニューヨーク州の19年の改正保釈法で、犯罪者がすぐに釈放されるようになったことや、警察が急増した銃犯罪の取締りに追われていること、オンラインマーケットで簡単に盗品を販売できるようになったことが、小売店での犯罪増加の根本的な原因として考えられる。一方、検挙率は低下している。19年には報告された被害の約48.5%が逮捕に至っていたのに対し、昨年は28%にとどまった。警察は、小売店での盗難の検挙率が下がった原因の1つは、警備員がいない店での盗難が多かったためとしている。

 一部の店では、従業員が夜遅くまで働くことを恐れるため、閉店時間を早めた。低価格の商品でさえ施錠されたケースに陳列するドラックストアチェーンもある。高額でない商品のために、暴行を受ける危険を恐れた小売店の経営者らは、万引きを野放しにしている。「警察は犯罪者からの報復を恐れていて頼ることができない」と思い込み、警察に通報することすら嫌がる従業員もいる。

 


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