ニューヨークから福島にいる被災者へ音色でつなぐ絆


 「千の音色でつなぐ絆―プロジェクト」の演奏会が、5月30日にカーネギーホールのワイル・リサイタルホールで行われた。
 同プロジェクトは、2012年3月11日に、命をつなぐ木魂(こだま)会(会長・又川俊三)により東日本大震災被災者支援のために発足したもの。 震災後に唯一残った「奇跡の一本松」と震災で発生した流木などを使用して製作したヴァイオリンの演奏で被災者を元気づけたいとの思いが込められている。また、演奏時に奏でるやさしい音色と共に、震災を風化させずに世代を越えて語り継いで欲しいとの願いも込められている。
 このヴァイオリンを1000人のヴァイオリニストがリレーのように受け継ぎ、演奏することが目標。今回、ニューヨークでは、リレー250人目の多治比(たじひ)純子さん(写真)が演奏した。
 今公演では、ヴァイオリンが奏でる音のみを聞いてもらうために、ソロ演奏も行われた。また、被災地復興への想いを込めピアニストのジュゼッペ・デバスタートさんが作曲した「千羽鶴ファンタジー」も披露された。