ニューヨーク州都市交通局(MTA)がメトロカードの「グリーン料金」(1ドル)を昨年3月に導入してから1年以上が経過したが、MTAはこのほど、導入以来の総収入が2400億ドルになると発表した。
同局によれば、料金導入以来カードを再利用する人が増え、未使用残高が減少したことと、カードの製造費用を考慮すると、MTAの純収入は1470億ドルになる。導入当初、MTAは純収入を2000億ドルと予想しており、これまでのところそれを下回る結果となっている。
駅構内の床やごみ箱に捨てられたカードを目にすることは減ったものの、料金収入は予想通りとはいかなかったわけだが、MTAの広報担当者はその理由について「カードの再使用率が予想より高かったため」と説明している。同局の統計によると料金導入以前は、カードの再使用率は60%であったが、導入後は90%に達している。
MTAは、捨てられるカードが減ったことで、カード製造費用が少なくとも300万ドルは節約できたとしており、広報担当者は「収入は予想を下回ったが、カードの再利用率を向上させ、ごみの削減につながったという意味で、「グリーン料金プログラムは十分な成果をあげている」と話している。