家賃の高騰がめざましいニューヨーク市であるが、家賃の価格について不満があれば、家主に交渉できるということは、あまり知られていないようだ。
専門家によると、保証金や賃貸期間、ペットに関する規則などについては、交渉が可能だという。
米誌クレインズ・ニューヨークで不動産に関する記事を執筆するジョー・アニュタ氏によると、賃貸契約更新時がもっとも交渉に適した時期であるという。家主は賃借人が出て行ってしまうと部屋が空き、次の賃借人が決まるまでの間、家賃収入を得ることができない。家主としては、空室を作る危険を冒したくないので、賃借人の要求に応じてくれる可能性が高まると指摘する。
また部屋に問題があった場合なども、家賃の値下げを交渉する好機である。例えば、ある女性の場合、大掛かりな部屋の修理が必要な状態であるため、家賃値下げ交渉中だという。この女性は「我々の部屋には、修理が必要な部分が2、3カ所あるので、今、家賃の値下げ交渉をしている。元々の家賃は高すぎると感じている。家主が値下げに応じてくれると良いが、実現するかは未定」だと語っている。
アニュタ氏は「家賃値下げの交渉に挑戦してみるのは良いが、そのためにも、日頃から優良賃借人であることを心掛けたい。でなければ、部屋を追い出されることになり得る」とアドバイスする。