市内で凶悪犯罪止まらず
銃犯罪はコロナ前の69%増
ニューヨーク市内で凶悪犯罪が止まらない。ニューヨーク市警(NYPD)によると、今年3月までに、銃犯罪は前年同時期比で16.2%も増えた。被害者は同14.5%増の332人だった。ただし、殺人は15.8%減。レイプも4.3%減った。6日、ニューヨークポストが報じた。
コロナ前の2019年に比べると、車の盗難は107%増加。銃犯罪69%、重窃盗26%、重暴行23%、強盗37%とそれぞれ増加している。
4日にはブロンクス区で61歳の女性が歩行中に流れ弾に当たって死亡。数日前にはブルックリン区で駐車中の車の中にいた12歳の少年が銃で打たれて亡くなった。3月25日には、ブルックリン区の託児所の外で3歳の少女も流れ弾を受けている。
犯罪撲滅を公約に掲げて当選したアダムズ市長。軽微な犯罪を放置すれば凶悪犯罪につながるという「割れ窓理論」をもとに、銃犯罪対策班を3月14日に発足させ、取り締まり強化に乗り出した。これまでに逮捕者は135人。そのうち銃犯罪に関与したのは25人だ。91人に前科があり、未成年も4人含まれているが、現在服役しているのはそのうちの10%に過ぎない。NYPDのスーウェル本部長は「いかなる犯罪、不法行為も許すわけにはいかない」とコメント。「ただし、過去数年の犯罪増加傾向を逆転させるには数週間かかる。多方面からの支援が必要だ」と指摘した。
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