上海、「大切な家族一員」も危機

Published by
共同通信
行動制限が緩和された居住区内を犬と散歩する住民=12日、中国上海市(共同)

 【上海共同】新型コロナウイルス対策のロックダウン(都市封鎖)が続く中国上海市で、感染した住民の飼い犬が撲殺された。感染を徹底的に抑え込む「ゼロコロナ」政策は「大切な家族の一員」であるペットも危機にさらしている。

 今月上旬、飼い主を乗せた車を追いかけたコーギー犬が防護服姿の人にシャベルで殴られ、血を流して動かなくなった。中国のSNSに関連動画が出回った。

 中国メディアによると、飼い主は感染が判明して隔離施設に移送されるところだった。殺したのは町内会に相当する組織の関係者で、組織側は「コロナウイルスがいるのではないかと恐れた。配慮が足りなかった」と釈明した。

居住区に配達された食料品の入った袋を消毒する担当者=11日、中国上海市(新華社=共同)