ビル・デ・ブラシオニューヨーク市長による新交通安全プログラム「ビジョン・ゼロ」を支持する団体トランスポーテーション・オルタナティブスは7月31日、過去6ヶ月間取り組んできた同対策の効果を分析した報告書を発表した。それによると、違反車両に対する違反切符の発行数は市全体では増えたものの、地区によって発行数に大きく差があることがわかった。
ニューヨーク市警察庁(NYPD)は、 同対策の要の役割である監視カメラによるスピード違反と、信号無視走行の検挙に力を入れてきた。同報告書によると、2014年1月〜6月に裁判所への出頭命令が出された件数は、スピード違反が54854件と昨年同期比で32%上昇、信号無視では昨年同期の約7000件から17601件と、153%も上昇したという。
しかし地区ごとの検挙数を見てみると、アッパーウエストサイドでは533件のスピード違反切符が発行されており、昨年同期の294件と比較し大きく上昇したのに対し、ウエストハーレムでは昨年同期より207件少ない154件だった。
報告書の著者であるアラナ・ミラー氏は「地区により取り締まりに差があることでドライバーに混乱が生じている。同じ道路なのにおかしい」と指摘し、NYPDに全管轄地区で取り締まりの足並みを揃えるよう求めたが、NYPDはこれに対してコメントを控えた。