中絶の権利主張、擁護派が抗議集会
「行動を起こす時」とジェームズ州司法長官
人工妊娠中絶の擁護派の活動家ら1000人近くが3日、ロウワーマンハッタンのフォーリースクエアに集結。最高裁判所が夏に判断を示す予定の草稿漏洩で明らかになった、中絶の権利を認めた「ロー対ウェイド判決」を覆そうとする動きに抗議する集会を開いた。同日、ニューヨーク・タイムズが報じた。
多くは人工妊娠中絶擁護派のシンボル、緑色のスカーフなどを身に着けて参加。中絶経験者のジェームズ州司法長官は「カテゴリー5の火災に等しい。行動を起こす時が来た」と発言し、盛んな喝采を受けていた。参加者の1人、17歳の高校生、ジュリエット・オシェイさんは「すでに認められた権利だと思っていたが、勝ち取らなければならなくなった。落胆した」と話す。女性が人里離れた場所で密かに中絶していた時代を知るテレーザ・スィンクさん(82)は、「世の中が逆行するのは耐え難い。この年になってまた中絶の権利のために戦わなければならないとは思ってもみなかった」と話した。
実際に判決が下れば、即座に中絶が禁止になる州もある。ニューヨーク州は中絶を認める2019年の州法が成立している。ホークル知事は州都オールバニで同日、「虐げられた人々に手を差し伸べる自由の女神は我々の港にある」と指摘。「ニューヨーク州は安全港。権利を剥奪された他州の女性たちを歓迎する」と続けた。
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