人工中絶の権利強化へ
民主党州議会議員が法案提出
ニューヨーク州議会の民主党議員は州内で人工中絶の権利を強化する法案を矢継ぎ早に提出している。9日、ニューヨーク・タイムズが報じた。
もし最高裁で中絶を認める判例が覆れば、中絶を違法とする州が出てくる。そうなると中絶の権利を州法「リプロダクティブ・ヘルス法(RHA)」で認めたニューヨーク州に他州から女性が流入してくる可能性がある。州議会では最近、民主党議員が他州からの捜査協力の求めに州内の警察当局が応じたり、州内の裁判所が召喚状を発行したりすることを禁じる法案を提出した。ジェームズ州司法長官も「ニューヨーク州は思いやりの心がある。他州の女性に自由がなければ、我々もないのと同じだ」と後押しする。
中絶の権利を州憲法に追加するための法案もある。ジェームズ氏のみならずホークル知事も賛意を表明しているが、住民投票などを経る必要があり、実現までに数年かかると考えられている。さらに、中絶のクリニックや中絶を求める女性の支援団体に資金を提供するため、5000万ドルの基金を設立しようとする法案も出ている。資金は施設の警備や、補助金として役立てることができる。ホークル氏の広報官は基金についての言及を避けながらも、「知事は選択肢の全てを検討中」と答えている。
→ 最新のニュース一覧はこちら←