ニューヨーク市民にとっておなじみの、地下鉄の車内やホームでパフォーマンスを行うミュージシャンやダンサーなどへの取り締まりが近年急速に強化され、ことし6月末の時点で246人が逮捕されている。
シティ・ホール前では12日、地下鉄を中心に活動するダンサーら数名が「ニューヨーク市警察(NYPD)は地下鉄構内での危険なアクロバットダンスなどを取り締まる1990年代の「割れ窓理論」を通常のパフォーマーや行商にまで適用し、過剰な取り締まりを行っている」として抗議デモを行った。
デモに参加したダンサーのアンドリュー・サンダース氏によると、パフォーマーの数が増えるに従って逮捕件数も増加しており、地下鉄でのパフォーマンスが困難になってきているという。自身も昨年地下鉄車内でダンスをしていたところを逮捕され、100ドルの罰金を科された。同氏は「車内で踊ることはやめてほかの場所へ移動した。ほかのダンサーにもプラットフォームかメザニンに移るよう呼びかけている」と述べた。
同市では、プラットフォームで電源を要する機器などを使わなければパフォーマンスを行ってもよいことになっている。しかし、交通規則では他人の迷惑になるような行為は禁じられている。