アッパーウェストサイドで新たに建設される高級アパートに、低中所得層住宅供給プログラム「プア・ドア」が設けられることがわかり、市民は微妙な問題に直面している。
「プア・ドア」は、市場価格で住宅を購入した人とは別に、低価格で住宅を購入した人用の別の入口を設けるプログラム。住宅を市場価格で提供する建築会社が高級アパートの建物内に低価格住宅を建てた場合、通常よりもさらに高層のアパートの建築が許可されるなど、運営会社にメリットが与えられている。このことによって低価格住宅の増加に貢献はしているが、この恩恵を受けるための必要条件として、低価格住宅と市場価格の住宅は「別の建物」である必要があるとされ、この定義の1つが別々の入口とされている。
ビル・デ・ブラシオ市政は、10年間で20万戸の低価格住宅を建設または確保するという高い目標を掲げており、「プア・ドア」の実態についてこれ以上問題が大きくならないように対処する予定だという。
同プログラムに反対して署名運動を行っている人たちの中には、市民の税金が使用されていると非難する声もあるが、実際は補助金や市からの資金は含まれていないという。