ニューヨーク州立ファッション工科大学(FIT)の卒業生が、在学中にデザインしたバックパックが商品化、販売されているのに何の利益も受けていないとして、マンハッタン区の連邦裁判所にFITと米最大手書店チェーンのバーンズ・アンド・ノーブル(B&N)を提訴した。
2010年秋、同校のアクセサリー製図クラスを受講していたダイアナ・ルビオさん(33)は、成績評価の30%に相当すると言われ、同校がB&Nと共同主催したデザインコンテストに応募した。ルビオさんがデザインした「ザ・エブリシング・バックパック」はコンテストで優勝し、2011年5月にB&Nから、同バックパックが全国の店舗およびオンラインで販売される予定であるとの通知を受けた。ルビオさんは、詳細を確認しようと説明を求めたが、何の返事もなかったという。
同年9月、ルビオさんはFITから、デザインの権利を無償で永久的に同大学に譲渡するよう求める契約書類を郵便で受け取った。書類には、FITが権利をB&Nに譲渡し、B&NがFITに使用料と売上高の一部を支払うという内容も記されていたという。
ルビオさんのバックパックはヒット商品となり、現在も同店で販売されている。ルビオさんは、FITとB&Nをに対し、使用料を支払うかもしくは商品の販売中止を求めている。