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ニューヨーク市の一部のレストランでこのほど、ひと味変わったイタリア製ワインが提供されることとなり、話題となっている。イタリアのトスカーナ地方に位置する刑務所で、殺人罪で有罪となった服役囚らによって製造された白ワインだ。
地中海に浮かぶゴルゴーナ島にあるこの刑務所では、およそ50人の服役囚が更生プログラムの一環として、ぶどうの収穫からワインの醸造までを行っている。
情報筋によれば、作業を行う服役囚の中には、有名ブランドであるグッチの元社長だったマウリツィオ・グッチ氏を暗殺した実行犯も含まれているという。
ワインには島の名前である「ゴルゴーナ(Gorgona)」が冠され、これまでに2700ケースが製造された。このうち1000ケースが米国に輸入される予定で、ニューヨーク市内の一部のレストランでも提供される。
マンハッタン区アッパーウエストにある老舗イタリア料理店「レオパルド・アット・デス・アーティス」のオーナーであるジャンフランコ・ソレンティノ氏は、ゴルゴーナの取り扱いを決断した理由について「誰にでもセカンドチャンスは与えられるべきだと思う」と話す。
同店ではワインの由来をメニューに記す予定はないものの、客から尋ねられた場合には、ワインの背景と店の考えを説明するという。
ゴルゴーナの小売価格は1本95ドルで、ラベルには製造過程などの背景が明記される。
有名シェフ、マリオ・バタリ氏が手掛けるイタリア料理店「デル・ポスト」や「フェリディア」などでも、同ワインの取り扱いを検討中とのこと。
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