性暴力、長崎市が控訴断念

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共同通信

 長崎市原爆被爆対策部長を務めていた男性幹部(死亡)から取材中に性暴力を受けたとして、女性記者が市に損害賠償などを求めた訴訟で、市の責任を認め約1975万円の支払いを命じた5月30日の長崎地裁判決に関し、田上富久市長は7日、記者会見で「控訴しない」と発表した。

 田上市長は「主張を尽くした上での判決で、真摯に受け止める必要がある」と述べた。

 判決によると、女性は2007年7月、長崎原爆の日の平和祈念式典に関する取材中、幹部から性暴力を受けた。心的外傷後ストレス障害(PTSD)と診断され、休職を余儀なくされた。幹部は同年秋、市の内部調査を受けた後に自殺した。