新SNS「Ello」、ユーザー急速拡大 フェイスブックへの反発

 フェイスブック(facebook)を始めとするソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)が市民権を得て多様化するなか、新SNS「エロ(Ello)」の人気が急上昇している。
 会員になるには、既会員からの招待と承認が必要なため会員数はまだ少数だったが、先週サンフランシスコ在住の女装家が、facebookで実名での登録を強制され論争を繰り広げた件を受け、その数日後からLGBTコミュニティの間で同SNSが広まり、サイトへの招待状の送信数が1時間に4000件から2万7000件に急増したという。
 会員数の増大に対応できるか確認するため、現在は一時的に招待状の送信を停止しているという。まだ開発途上のエロは、日記や写真などの投稿はできても、モバイル版のアプリはなく、ユーザーをブロックする機能などもない。検索機能のスピードも遅いが、フォロワーを「友達(フレンド)」又は「不要情報(ノイズ)」に分けて指定することができ、相手に知られずそれぞれの投稿を別の場所に振り分けることができる。セキュリティやそのほかの機能についても現在開発中であるという。
 このSNSは、アパレルリテールブランド「キッドロボット」の創立者ポール・バドニッツ氏と他7人のアーティストやプログラマーのグループによってことし3月に設立された。当初は知り合いだけに限定して始めた私的ネットワークだが、LGBTコミュニティの参加を歓迎している。