永住権応募、開始 2015年版の応募数は93万人

 国務省は米国永住権(グリーンカード)抽選申請の受付を1日正午に開始した。受付期間は11月3日までで、国務省のウェブサイト、usvisas.state.govにて申請できる。申請の受付はオンラインのみで、当選者は2016会計年度(2015年10月1日―2016年9月30日)の間に永住権が発行される。
 ブラジル、カナダ、フィリピン、中国(本土)、インド、韓国など米国の指定する20カ国以外の出生または国籍を保持し、かつ米国および母国での高校卒業資格と最低2年以上の就業経験があれば、誰でも応募することができる。
 この抽選申請は、公式には「移民多様化ビザ抽選プログラム」といい、過去にアメリカへ特定の国の移民が集中して不均衡が生じたことから、移民の多様化とバランスをとることを目的とし、移民の比較的少ない国に対して抽選で年間およそ5万件のグリーンカードを発行するもの。
 留学や就労ビザの取得が年々厳しくなっていることやアメリカ国民や永住権保持者との婚姻ビザでも取得に2年はかかることから、犯罪歴や就業資格など確認事項はあるものの、多くの日本人にとって敷居の低い永住権取得方法として人気がある。おととし実施された2015年版(ことし5月当選発表分)では、世界で939万人が応募。うち、当選率約1・33%で12万5500人ほどが当選した。アジア圏の当選者数は約2万で、日本人は636人当選している。