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ニューヨーク市では2008年から、条例により店内で冷房をつけたままドアを開け放して営業することを禁じている。しかし、大手チェーン店などを対象としたこの規制は、実際にはほとんど順守されていないのが実情だ。
同条例によると、ドアを開け放した状態で冷房をつけて営業した場合には同市消費者担当局から警告が出され、従わなかった場合には罰金200ドル、さらに18日間が経過しても順守されなかった場合には400ドルの罰金が科せられる。
同局によると、昨年夏の間に同条例への違反が見つかったのは、検査対象となった230店舗中38店舗。今夏に入ってからもすでに、検査が行われた124店舗中19店舗に対して警告が出されているという。
実際に街を歩くと、服飾小売りの「アルド」や「アーバン・アウトフィッターズ」「コンバース」など、多くの人気店が冷房をつけた状態でドアを開け放して営業しているのが見受けられる。
一方店舗側からは「ドアを開けておくことで顧客が入りやすい状況を作ることができる」また、「ドアを閉めて営業すると通行人は店に気付かず通り過ぎてしまう」といった声が聞かれ、条例遵守の意識は希薄だ。
マンハッタン地区長のゲール・ブリュワー氏はこれについて「冷房をかけ、ドアを開け放しにするのは非常に無駄が多いだけでなく、停電につながるリスクもある」として、市民に対しても「このような店舗を見かけた場合には市の相談窓口311番に通報するように」と呼びかけている。
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