バス専用車線でスピード化 クイーンズ区で遅延対策案

 ニューヨーク市および都市交通局(MTA)は、道路の渋滞による市バスの遅れを解消するため、クイーンズ区のウッドヘイブン・ブールバードにバス専用レーンを設けることを検討しているという。同区を南北に走るウッドヘイブン・ブルーバード(南部分の名称はクロス・ベイ・ブールバード)を運行する路線は、1日におよそ3万人がバスを利用しており、混雑状態にあるが、この中央車線をバス専用レーンにするという案が持ち上がっている。
 市運輸局(DOT)局長ポリー・トロッテンバーグ氏はことしの夏、多車線ある道路はバス高速化の実現に好条件であるとの考えを表明していた。バス専用レーンの設置や車外料金支払いシステムの新設のためにかかる費用は、数千万ドルだと推定されているが、同氏は当初、およそ2億ドルが必要であると発表していた。
 地域の発展を支援する団体プラット・センター・フォー・コミュニティー・デベロップメントの政策担当部長ジョーン・バイロン氏は、「同ブールバードにバス専用レーンが設置されれば、30%のスピードアップが可能である」と推定している。
 米国以外の国では、分離されたバス専用中央レーンやプラットフォームが併設されたバス停などを採用しているバス高速輸送システムが存在する。