2万マイルに及ぶニューヨーク市内の道は、自動車と自転車、歩行者だけのものではない。地下鉄やバスの混雑を避け目的地へ到着することができる乗り物で、現在若いニューヨーカーを中心に人気の3種の“人力の”乗り物を紹介。これらは環境とお財布にも優しく経済的という特典もある。
まずは、「ロングボード・スケートボード」。クリントンヒル在住のプロのスケートボーダージェームズ・ソラデイさん(34)は、安定した乗り心地や滑らかな走りを理由に、初心者にはロングボードを勧めている。ソラディさんはロングボードの愛用者たちに、市内の自転車専用レーンを走るのは安全面からもお薦めだとしているが、一部の自転車が道を譲ろうとしない状況に注意するよう話している。
同市車両局の広報担当者はロングボードやスケートボードについて「市の交通法では、自転車専用レーンがある場合には、そちらを走るよう定めている」と説明している。
次は「キックスクーター」。子どもがよく乗っているレーザースクーターの大人版。アッパーイーストで自転車店を経営するピーター・ユスコースカスさん(53)によると、自分の子どもが乗っているのを見て、楽しそうだからスクーターに乗りたいと買いに来る客はとても多いという。ユスコースカスさんは「スクーターは頑丈にできているため、アスファルトの道を走るのに向いているうえ、子どもの頃に戻ったようで楽しい」という。
最後は、「モペッド」。ブッシュウイック在住のピーター・ダデオさん(31)は、イタリアへ旅行した際にモペッドを町のあちこちで見かけたことから、帰国して自分も乗るようになった。今ではモペッドの販売店を経営しているダデオさんによると、モペッドのいいところは「1200ドルくらいから購入でき、1ガロンで100マイルも走れる。車の免許があれば運転可能、さらに維持費が安く自転車より速い」と経済面での利点を話した。