地下鉄の排泄物被害、コロナ禍前に迫る
NY市、新規清掃員を募集
パンデミック以来、乗車率の低迷が続くニューヨーク市の地下鉄で、排泄物による被害がコロナ禍前のレベルに迫っている。車両清掃のために、運行を停止する事態も発生。市の地下鉄全駅の16%にあたる76駅には、トイレが併設されているものの、パンデミック初期からトイレは閉鎖されたままだ。人員不足と安全面への懸念により、トイレ再開のめどは立っていない。ザ・シティが20日、報じた。
ニューヨーク州都市交通局(MTA)の最新データによると、今年の乗車率はパンデミック前の60%程度で推移しているにもかかわらず、尿や大便などの排泄物で汚れた車両に関する報告件数は、2019年以降で最多を記録する勢いで増加。19年の報告件数は、18年の2846件を上回る3402件あった。乗車率が底をついたコロナ禍では、2749件(20年)、2580件(21年)だったが、今年に入ってから最初の6カ月だけで1689件に達した。
MTAは対応策として、数百人に上る新規清掃員を雇う計画を打ち出し、8日からウェブサイト上で清掃員の募集を開始した。8月31日まで応募を受け付けている。時給は、約19ドルから始まり、6年後には31.71ドルまで上がる。MTAによれば、現在、913人の地下鉄車両清掃員が勤務しており、345人が終点駅に配属されている。
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