大陪審の決定で、抗議デモ再燃 マイケル・ブラウンさん射殺事件

 ミズーリ州セントルイス群ファーガソンで、丸腰の黒人青年マイケル・ブラウンさん(18)が白人のダーレン・ウィルソン警察官に射殺された事件で24日、大陪審がウィルソン警官の起訴を見送る決定を下したことで、大規模な抗議デモが全米各地で起こった。
 ローカルニュースサイト、DNAインフォによると、ファーガソンを始めロサンゼルスやニューヨーク市内などでデモが再燃し、ニューヨーク市内では数百人のグループが「Hands Up, Don’t Shoot」と言いながら、両手をあげて(丸腰で抵抗する意思がないことを示す行為)街を練り歩いた。ユニオン・スクエアで集まり始めたグループは北上し、タイムズ・スクエアまで及んだ。
 タイムズ・スクエアでは、NYPDのビル・ブラットン本部長に偽物の血が投げつけられる事件が発生。ボリビアからの移民で26歳のディエゴ・イバニェスがその場で警察官に取り押さえられた。ニューヨーク・ポスト紙によると25日、暴行罪や公務執行妨害罪などで逮捕されたという。
 ブラウンさん射殺事件は、昨今の警察官による“過剰”な取締に対する抗議を象徴している。ニューヨークでは、丸腰だったスタテン島在住の男性が軽犯罪の取り調べの延長で警察官に首を締められ死亡、ブルックリン区では新人警察官が丸腰の男性に銃を発砲する事件が起きていた。