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共同通信
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奈良市の平城宮跡で約35年前に出土した木球が、西洋の馬術競技ポロに似た日本古来の遊戯「打毬」に使われた可能性があることが30日、分かった。奈良文化財研究所が成果を紀要に掲載した。分析した小田裕樹主任研究員は「当時の貴族に流行した遊びを復元する貴重な資料になる」と話した。
木球は直径4.8~5.3センチで、直径約3センチの平らな面もあった。天皇に仕える貴族らが多くいたとされる「内裏東方東大溝地区」の溝から約35年前の調査で見つかっていた。出土品の見直しをしているうちに、球に近づけるため側面などが丁寧に整えられており、打毬用の木球とみられることが分かった。