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共同通信
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政府は3日、米中対立で緊迫する台湾情勢を巡り、焦点のペロシ米下院議長の台湾訪問に関する賛否表明を避けた。米国と中国の双方に配慮した形だ。一方、軍事演習で台湾に圧力を加える中国の動向を注視。事態がエスカレートし、予期せぬ衝突が起きて日本の安全保障に影響を及ぼす事態を警戒している。
松野博一官房長官は記者会見で、ペロシ氏の訪台について「日本政府としてコメントする立場にない」と述べるにとどめた。前日の2日にも、岸信夫防衛相と林芳正外相が会見で、そろって具体的な論評を回避。政府筋は「米中関係は難しい状況にある。何か言っても日本の国益につながらない」と説明する。