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共同通信
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東京電力が福島第1原発の溶け落ちた核燃料(デブリ)を取り出すため、原子炉建屋全体を巨大な水槽のような構造物で囲い建屋ごと水没させる「冠水工法」を検討していることが1日分かった。水には放射線を遮る効果があるため被ばく低減など利点が多く「新たな発想による有望な候補だ」としている。ただし原子力分野での実績はなく、今後も技術的課題や費用などの検討を続ける。
関係者は「止水などに高等技術が必要で、大工事になるだろう」と指摘。工事からデブリ取り出しまで長期事業となり、総額8兆円と見込まれる廃炉費用にも影響する可能性がある。