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共同通信
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三重、奈良、和歌山の3県で死者・行方不明者が88人に上った2011年の紀伊半島豪雨から11年がたち、29人の犠牲者が出た和歌山県那智勝浦町では4日未明、遺族らが慰霊碑の前でキャンドル型のLEDをともし、故人をしのんだ。
那智川流域で災害が発生し始めた時間とされる午前1時ごろ、遺族ら約30人が井関地区の「紀伊半島大水害記念公園」を訪問。犠牲者と同じ数のLEDを地面に並べ、手を合わせた。直前まで降った雨はやみ、雲間からは星空がのぞいた。
区長の石井康夫さん(67)は「この日になると亡くなった一人一人の顔を思い出す。二度と同じ悲劇を繰り返さない」と誓っていた。