東ハーレムの125丁目にあるアパートの住人サンドラ・ジョンソンさんが、長期間に渡りビルの改築工事の騒音に悩まされ、ガスや水道も供給されない生活を強いられたとして、大家を提訴するという。
ジョンソンさんが暮らすアパートはニューヨーク市住宅保全開発局が所有していたが、2008年に建物の現状を維持し当時のテナントも保護するとの条件で開発業者へ売却された。その後2度に渡って売却が繰り返され、昨年所有者となったエフレイム・フラクトハンドラー氏は、4階建て6家族用の同建物を5階建て15戸入居のアパートへ改築する申請を出し、昨年9月に同市建築局の許可が下りた。しかし、アパートの管理が悪く住居環境が劣悪な上、改築工事の騒音がひどく、テナントは次々と逃げ出し、現在はジョンソンさんを含む2家族しか残っていない。
市政監督官のレティシア・ジェームズ氏は「現在の状況は権利証書の内容に違反しており、また建築局に提出されたテナント保護計画にも違反している」として、同市建築局が共同被告人として今回の訴訟に加わることを発表した。
同建物は市の大家監視ブラックリストに載っており、424件の違反事項が未解決になっているとしている。
ジョンソンさんは米紙デイリーニュースの取材に対し「家賃規制のこのアパートから住人を追い出す目的で、大家は住人に嫌がらせをしている」と憤りを露にしている。