はしかに感染した大学生が先月末、アムトラックを利用していたことがわかり、米疾病対策センター(CDC)は現在、人々に注意を呼びかけている。
ダッチェス郡のバード大学に通う同学生は1月25日、ペンシルべニア駅から午後1時20分発のエンパイア線283便に乗車。同列車は、ポキプシー駅やオールバニ駅周辺に着くまでに、ヨンカース駅とクロトン=ハーモン駅に停車している。はしかは伝染性が高く、ウイルスは空気中に漂い、感染者が去った2時間後でもその場にいる人に感染させる可能性があり、1人の患者から平均12~18人に感染が広がるという。感染から発病までに7~21日を要し、発熱、鼻水、咳の他、全身に発疹が現れる。合併症も多く、感染した子どもの約10人に1人は耳の感染症にかかり、20人に1人は肺炎を併発、1000人に1、2人は死亡するといわれる。
同大学では、他の学生への感染を防ぐために予防接種を実施した。CDCによると、2012年に全国で55人だった感染者数が、13年には187人、昨年は644人に増加しているという。
今年に入ってからは、カリフォルニア州のディズニーランドで発生し、既に14州で84人がはしかに感染、ニューヨーク市でも2人の感染者が確認された。
はしかの再流行は、親が子どもに予防接種を受けさせないことが原因と考えられている。