NY市、劇的な気候変動に直面 保全計画に膨大な費用 

 ニューヨーク市気候変動審議会が17日に発表した報告書によると、気候変動の影響により市では温暖化と湿度の上昇が進み、2100年までに海面がおよそ1.8メートル上昇することが予測されるという。
 同報告書は、ビル・デ・ブラシオ市政権が気候変動がもたらす悪影響をくい止めるためのコミュニティー作りとインフラの補強計画をまとめた文書であり、今年度に更新したもの。市はこの取り組みにおよそ200億ドルを投じる計画で、連邦政府の助成金などの資金援助により、そのほとんどは確保されているという。
 内容は、ローワーイーストサイドを洪水から守る高水工事に3億3500万ドル、その他、コニーアイランド南岸など沿岸地域の保全、食糧供給ネットワークの支援など。詳細については、徐々に公開されていくという。
 審議会によると、「平均気温は50年までに華氏4.1~5.7度、また80年までに華氏5.3~8.8度上昇することが予測されており、数度の気温の上下でも地域に憂慮すべき結果を招く」という。また平均年間降水量は50年までに4~11%、80年までに5~13%まで上昇することが予測されている。
 地球温暖化の要因は、地球規模での二酸化炭素排出であると考えられており、同政権は、市の温室効果ガスを50年までに80%削減する条例案を提出している。

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