NY・NJ港、全米最大の臨海物流拠点に CA州のLB港LA港を抜く

 

 

NY・NJ港、全米最大の臨海物流拠点に

CA州のLB港LA港を抜く

 

Photo: ニューヨーク・ニュージャージー港湾局の公式ツイッター(@PANYNJ)より
西海岸からルート変更されていることによりコンテナ量が増加しているニューヨーク・ニュージャージー港=9月12日(Photo: ニューヨーク・ニュージャージー港の公式ツイッター(@PortNYNJ)より)

 

 ニューヨーク・ニュージャージー港のコンテナ貨物取扱量は8月、史上最多の84万3191TEUで、カリフォルニア州のロングビーチ港、ロサンゼルス港を抜いて全米最大の臨海物流拠点になったことが判明した。26日、ニューヨークポストが報じた。

 西海岸の港湾では労働協定が7月1日に失効。労働者争議に発展し、物流が停滞する可能性があった。そのため東海岸の港湾にコンテナ船が集まったと考えられている。ポートオーソリティー(PA)のケビン・オトゥール局長は「コロナ前の取扱量を上回る。鉄道輸送施設を強化したりしゅんせつ工事を実施したりしたことが功を奏した」と話している。

 ただしこの状況が長続きするかは不明。もともと、貨物取扱量はロングビーチ港が80万6940TEU、ロサンゼルス港が80万5314TEUと肉薄している。さらにコンテナ船が集まった分、ニューヨーク・ニュージャージー港に入るまでに9日を要するようになってしまった。しかも東海岸着の貨物輸送料金は割高気味だ。一方、2014〜15年には9カ月に及ぶストライキを決行した西海岸の港湾労働者は今回はおとなしく使用者側との交渉を続行している。争点は港湾施設の近代化。労働者側は失業者を生むことになると懸念している。バイデン大統領は調停に意欲を見せており、行方を見守っている。

*1TEU=20フィートコンテナ1個

 


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