地下鉄の遅延多発 乗客数とマナーが原因か
ニューヨーク州都市交通局(MTA)が23日に発表した最新の報告書によると、市では最近地下鉄の遅れが目立っているという。
同報告書によると昨年12月、平日のダイヤで1万4843本の遅延が報告されている。これは前年同時期と比較すると、1・13倍の増加となる。遅延は週末にもみられ、同12月、前年同時期の1・46倍にあたる2314本の遅延が報告されている。
地下鉄の利用者数は昨年に史上最多を記録しており、シカゴ市の人口の2倍以上にあたる600万人に達した日が、1年間のうちに29日もあった。混雑するプラットフォームで乗り降りする乗客がマナーを守らないため、列車の停車時間が延び、遅れが生じるものと考えられている。
MTAは、混雑する人の流れを調整するために、プラットフォームに配置する駅員の数を増やすことを計画している。また、今年初めから、足を広げて2人分のスペースを陣取って座る行為や降りる客を待たずに車内に入ろうとする利用者をターゲットとした、利用客のマナー改善キャンペーンを開始した。
同局は、遅延の原因は混雑だけでなく、2012年10月に米北東部を襲ったハリケーン「サンディ」により受けた被害のメンテナンス作業が遅れていることも原因の1つであると指摘している。