職を守りたいバスガイドたち 市議会前でデモ

 自動音声ガイドの出現で解雇の危機にさらされている人気観光バス、グレイ・ラインのツアーガイドたちが職を守るために市議会前で9日、デモ行進を予定している。
 ニューヨークでよく見かける2階建ての観光バス、グレイ・ライン。観光客の間で人気を集めているが、音声ガイド導入に伴い、現在いる159人のガイドのうち35人だけを残し、残りは解雇するという方針を昨年10月に発表した。2010年に全てのツアーバスにスピーカーの代わりにヘッドホンシステムを取り入れるよう定める法律が市議会によって施工され、今回の音声ガイド導入はその法律に沿う形で決定された。
 これに対し、ツアーガイドたちが無職にならずに済むよう、ゲール・ブルワー市議が消費者庁に法律の改正を求めたが、ジョナサン・ミンツ長官はそれを拒否した。「バス会社はこの法律を言い訳に、多くの従業員を解雇しようとしている」とブルワー市議は話しており、ガイドたちの職が守られるよう、交渉を重ねてきた。
 バス会社は一時、105人のガイドと給与25%削減の代わりに雇用を9ヵ月間延長する契約を結んだが、労働者組合のロバート・マーフィー氏は「もう給与削減に屈する訳にはいかない」と話し、市議会およびバス会社と戦う姿勢を見せた。