ハンドメイドやヴィンテージジュエリーなどをオンラインで販売し、世界中に事業を拡大しているEコマースサイト「エッツィ(Etsy)」が1億ドルの新規公開株(IPO)を申請し、正式に上場する姿勢を示している。
元大工のロブ・カーリン氏が10年前にブルックリンで創業したエッツィは、クロシェットやソ連時代のペンなど幅広いハンドメイド作品をオンラインで販売する事業を展開している。2011年にはヤフーよりチャド・ディクソン氏を新CEOとして迎え入れ、アーティストたちが製造やその他業務の履行を外部発注できるよう方針改革なども行った。販売される商品はアーティストから支払われる掲載料などで利益を上げており、昨年の売上高は前年比プラス56%の1億9559万ドルにまで急伸した。
これを受けてエッツィはIPOを申請し、上場することを決めたが、IPOを取得すれば競争率が上がり掲載料の値上げに繋がるなど、アーティストたちの負担が増えるのではとの懸念が出ている。売り上げが伸びている一方で、損失も1500万ドルあり、心配の種となっているようだ。
エッツィで自作品を販売しているジェシカ・ランキンさんは「IPOはエッツィの方針を大きく変えるもの。もうエッツィでハンドメイド作品を販売できなくなるかも」と話したが、エッツィはIPOから得た資金で事業拡大に努めたいと話している。