加速する若者の暴力問題 市長が対策に乗り出す

 ブルックリンにあるマクドナルドの店内で15歳の女子が6人の高校生に暴力を振るわれた事件の動画を巡って、デ・ブラジオ市長は16日、「若者の心が病んでいる」とし、早急に対処すべき深刻な問題だという見方を示した。
 問題の動画を、精神ケアプログラムの充実に取り組んでいる妻のシャーレーン・マクレイさんと見たというデ・ブラジオ市長は記者会見で、「親の視点から見てこのような暴力を許すことはできない」とし、「近年若者の心が病んでいるように感じられる」と話した。
 動画は3分間にわたり女子高校生ら数人がアリアーナ・テイラーさんを殴り、踏みつけ、蹴ったりする姿をとらえており、机の下にうずくまるようにしているアリアーナさんが映し出されていた。リーダー格のアナイア・ファーガソン容疑者(16)をはじめとする加害者グループの5人は逮捕され、警察は関わったもう一人の行方を追っている。
 デ・ブラジオ市長は若者のメンタルケアに取り組むと話しており、「子どもたちを正しい道に導けるよう、我々もサポートしていかなければならない」と述べた。また、暴力を目撃しながらも行動を起こさなかった人たちに対し、「誰かが危険にさらされている現場に遭遇した時は放置せず、警察に通報するように」と呼びかけた。