刑務所で服役中にエクササイズで減量した若者が社会復帰後、そのワークアウト法でニューヨーク市内にクラスを開講し、厳しい指導と確実な効果で評判となっている。
13歳でドラッグの売人となったコス・マルテさん(29)は、マリファナの売買に関わった罪で懲役刑となり、7年の刑期が終わりに近づいた頃、ちょっとした行き違いで看守と揉め独房行きとなった。絶望したマルテさんは、独房内で妹から送られた聖書に救われ、人生を立て直す決心をしたという。
以前、マルテさんは入所直後コレステロールと血圧の値があまりに高く、5年以内に死亡するだろうと伝えられた。しかし、その後はワークアウトに励み、6カ月で70ポンドの減量に成功した。出所後は、地元であるローワーイーストサイドに戻り、近所の公園でワークアウトを開始し友人たちへ指導をするようになった。
マルテさんのクラスはたちまち評判となり、昨年からデイケアセンターのジムを借り「コス・アスレチックス」を開講、服役中に開発したワークアウト法を基本にエクササイズを指導している。
器具を一切使用せず、自分の体重のみを利用して行うこのクラスは、一回25ドル、1カ月のパスは100ドル。生徒の8割は厳しい軍隊式ワークアウトを好む女性だという。
今後の目標についてマルテさんは「正式な場所が借りられたら、教室の窓には鉄格子をはめ、壁には有刺鉄線を描いて、本物の刑務所のような雰囲気を盛り上げたい」と話している。