旧ヤンキースタジアムの文字板、落札ならず サザビーズ社のオークション

 ニューヨーク市の旧ヤンキースタジアムに掲げられていた「Yankee Stadium」の13枚の文字板が1日、同市のサザビーズ社でオークションにかけられたが、入札者が一人もいなかったことを同社の広報担当者が明らかにした。
 この文字板は青いアクリル樹脂製でアルミニウムの縁取りがされており、高さは10フィート(3メートル)の巨大なもの。この日のオークションでは、1枚30万〜60万ドルで買値がつくと期待されていた。
 オークション前、同社の上級副社長マリア・ケリー氏は「今回の品は値段をつけることが大変難しい前例のないものだ」と話していたが、実際入札者がいなかったことについては「歴史を表す品物であると同時に、30年間風雨にさらされ、ひび割れや痛みがあることも値付けを難しくしたのではないか」と指摘した。
 13枚の巨大な文字板は、1976年に旧スタジアムが改装工事を行った際に取り付けられ、その後、32年間スタジアムの歴史を見守ってきた。
 2008年に現在の新しいスタジアムが建設される際取り外されたため、元ヤンキースで当時既に引退していたレジー・ジャクソン氏が買い取った。同氏はオークション前「新しいオーナーがこの文字板を国内で飾り付けるのであれば見に行くつもりだ」とニューヨーク・タイムズ紙に話していた。

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