MoMAがレフィク・アナドル展開催 デジタルアート受入れ、経済効果期待

 

 

MoMAがレフィク・アナドル展開催

デジタルアート受入れ、経済効果期待

 

ロックフェラーセンターのパブリックアートとして展示されたレフィク・アナドル氏のNFT「カサ バトリョ: 生きている建築」=2022年5月撮影(Photo: Kaoruko Moyama)

 

 近代美術館(MoMA)は19日から、メディアアーティストのレフィク・アナドル氏(37)によるデータ主導のインスタレーション展「レフィク・アナドル:アンスーパーバイズド」を開催する。ガンド・ロビーで3月5日までの予定。ニューヨーク・タイムズが10月末、伝えた。

 アナドル氏は昨年、MoMAの公開アーカイブから13万8千点以上の画像とテキスト資料を機械学習モデルに取り込み「マシン・ハルシネイションズ」と題した、カラフルな抽象作品数百点を制作。非代替性トークン(NFT)として売り出した。何点かの作品が数千ドルで取引され、最高額の作品には20万ドルの値が付いた。一次販売の約17%と二次販売の5%が美術館に支払われるという。

 ほとんどの美術館は、最近までデジタルアート作品を敬遠していたが、パンデミックの影響により予算がひっ迫。入場者数が伸び悩んだため、テクノロジーに敏感な若い客や、寄付の可能性がある暗号通貨富豪の関心を引こうと、ブロックチェーンやバーチャルリアリティ、人工知能プログラムを含む作品を受け入れ始めた。

 MoMAでは、パンデミック前に約300万人だった入場者数が昨会計年度は165万人に減少していたため、客層の拡大による経済効果を見込んでいる。今回のインスタレーション展は、MoMAのアーカイブをさらに深く掘り下げたもの。

 


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