SOHOの有名雑貨店が閉店 家賃高騰のあおり受け

 ニューヨーク市内で長年営業を続け、市民や観光客に親しまれてきた中国雑貨店「パールリバーマート」が今年の末で閉店することを、同店の社長のチン・イエ・チェン氏が今週明らかにした。
 チャイナタウンで開店して以来44年、40人の従業員を抱えるパールリバーマートは、閉店の理由を店舗賃貸料の高騰および、アマゾンなどオンラインストアとの競争激化のためと説明している。同店は現在のブロードウェー沿いの店舗に、毎月1万ドル以上の賃貸料を支払っており、チェン氏は「今年末にリースの更新となるが、これ以上家賃が値上がりしては営業できない」と話している。
 これについて同店が入居するビルの所有者ネイサン・ベイデン氏は「別のフロアの賃貸を含め、更新後については交渉中」としているが、チェン氏は「家賃がやや安くなるキャナル・ストリート以南で規模を縮小して営業を続けるため、現在物件を探している」とニュースサイトのクレインズ・ニューヨークに答えている。
 キャナル・ストリート以北のリース料高騰により、ソーホーから南の方へ転居した小売業者は多いが、不動産会社ランスコ・コープのロビン・エイブラム氏は「ブルックリンのウイリアムズバーグや、イーストビレッジ南側のバワリーなど、今後もさらに人気となることが予想される地区へ移る傾向も見られる」と話している。