ニューヨーク州検事総長エリック・シュナイダーマン氏は23日、日焼けマシンに危険性がないような虚偽表示をしていた日焼けサロン2社を州高位裁判所に提訴した。
ニューヨーク市内に5店舗のサロンを持つポートフィノ・スパズ(PS)とアップステートで26店舗のサロンを展開するトータル・タン(TT)は、「日焼けマシンは安全なだけでなく、ビタミンDの生成を促し心臓疾患やがん、糖尿病の危険性を軽減する」と医学的根拠のない表示をしていたという。
PSは、サイト上に「ある皮膚科学研究者らは、紫外線とメラノーマ(黒色腫)の関連性を疑問視している」と記載し、日焼けマシンの危険性を店内に提示する州法下の義務を怠っていた。TTは、日焼けマシンのおかげで腎臓がんが治ったとする男性の推薦文や、「日焼けマシンを使うとコップ100杯分の牛乳と同量のビタミンDが生成される」という宣伝をしていた。
米疾病対策センター(CDC)によると、マシンによる日焼けは肌の早期老化や致死性の高いメラノーマなどの皮膚がんの原因になるといい、昨年の研究によると、米国では年間40万人が日焼けマシンによる皮膚がんで死亡しているという。
CDCは「日焼けマシンを使用すると、肌にダメージを与えがんを引き起こす紫外線を浴びることになる」と警告している。