居眠りをしている地下鉄の乗客を狙ったスリが最近多発しており、ニューヨーク州の都市交通局(MTA)が注意を促している。
19日付けのエーエム・ニューヨークによると、MTAおよびニューヨーク市警(NYPD)交通局のジョー・フォックス長官は、先月市内の地下鉄で報告されたスリは56件に上ったと発表している。1月には地下鉄構内で起きた全事件のわずか19%にしか満たなかったスリがここ3カ月で急増し、4月には全事件217件のうち25%をスリが占めている。これらの多くは眠っている乗客が狙われたもので、フォックス長官は「ここ最近スリが異常に多発している」と話している。
これを受けてNYPDは警戒を強めており、先週だけでも3人の容疑者を逮捕した。32丁目のブロードウェーで逮捕されたケビン・モラーレス容疑者とジョン・ヒルダーゴ容疑者は地下鉄N線内で携帯電話を盗んだ疑いがかけられており、モラーレス容疑者のバックパックからは携帯電話4台、アイポッド(iPod)1台、腕時計3本、およびブレスレット1点が見つかった。また、同容疑者の自宅からは合計16台の携帯電話が押収された。