米、船員虐待の中国系企業制裁

Published by
共同通信

 【ワシントン共同】米政府は9日、太平洋で違法操業する漁船団で船員に対する虐待を繰り返したとして、米証券取引所ナスダック上場の中国系水産会社「ピンタン・マリン・エンタープライズ」など10団体と同社経営者ら2人に制裁を科した。財務省によると、ナスダックの上場企業を制裁対象に指定するのは初めて。

 同社は中国政府から補助金を得て、魚介類の国内需要を満たすために遠洋漁業を続けていたという。制裁で米国内の資産が凍結され、米国人との取引ができなくなる。

 太平洋で長期の操業中、乗船する多数の船員に連日18時間前後の労働を強制。劣悪な労働環境が原因で死者も出ていたという。