ブロンクス区出身の下院議員、カール・ハスティー氏が政務活動費を長年にわたり私的に使用していた疑いが浮上している。
ハスティー氏は2001年に初当選して以来、14年の間に合計100万ドル(約1.2億円)を政務活動費として使用してきたが、ニューヨーク・タイムズ紙によると、これらのほとんどが用途不明だといい、選挙活動費として申請された15万ドルも、誰に支払われたのか報告書に明記されてないという。これに対しハスティー氏は「1回の金額が50ドル以下の経費は支出項目に詳細を明記しなくても良いとする、ニューヨーク州の法律に従ったまでだ」としている。しかしハスティー氏が私用の高級車の点検代に3万ドルや、プライベートで使用したレストランやバーでの費用を選挙費として計上したことが分かっており、政務費をだまし取ったのではないかとされている。
政治資金の不正利用が発覚し辞任した、シェルドン・シルバー氏の後を継いで今年2月にニューヨーク州議会下院議長に就任したハスティー氏。就任当初は「議員の不正を厳しく取り締まる」としていたが、自身も政務活動費を不正に利用していた1人となりつつある。使用目的や支払先が明らかでない100万ドルに関しては、クオモ州知事がプリート・バーラ検事と共に調査に乗り出している。