ボンジョビが賃金引き上げ訴え 労働組合集会に
ニューヨーク州でファストフード業に従事する労働者をまとめる労働組合が11日に開いた最低賃金の引き上げを求めて開催した集会に、ニュージャージー出身でミュージシャン兼俳優のジョン・ボンジョビさんが応援に駆けつけた。
ボンジョビさんは、「賃金の引き上げは公平性を求めるものだ。経済は回復しているが、すべての国民にそれが当てはまるわけではない。実際に必要な生活費を考慮した上で、生活賃金の支給を考えるべきだ」と訴えた。
ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ知事は、ファストフード業労働者の賃金値上げを実現するための委員会を設立し、7月に勧告が予定されている。この勧告には議会の承認は必要とされない。また、すべての業種における州の最低賃金を10.50ドルに、市の最低賃金を11.50ドルに引き上げる法案を提出したが、共和党が多数を占める議会では住宅問題ばかりが取り上げられ、同法案については行き詰まっている。
知事は、州の最低賃金である8.75ドルしか支給していないファストフードチェーン大手の名を挙げ、従業員らは生活できず、数百万ドルの公的支援を受けることを強いられていると非難した。
最低賃金の値上げを支持する知事ではあるが、ニューヨーク市長ビル・デ・ブラシオ市長が最優先課題に挙げる「所得格差」の肯定については意見を異にしている。