初長編がロス映画祭最高賞 リベリア発の福永壮志監督

 ニューヨークを拠点にしている福永壮志監督の初長編映画「アウト・オブ・マイ・ハンド」が、ロサンゼルス映画祭(LAFF)で最高賞「USフィクション賞」に選ばれた。今作は2月のベルリン国際映画祭パノラマ部門でも上映された。
 リベリアのゴム農園で働く男性が、新たな人生を見つけようとニューヨークへ渡り、タクシー運転手をする姿を描いた。
 ゴム農園のドキュメンタリー番組に着想を得たという福永監督は「普段触れる物に使われているゴムの生産現場の人々が、過酷な状況ながら尊厳を保っている。お涙頂戴ではなく、自分の限界を超えようとする人間の姿を描いた」と語る。
 福永監督は1982年生まれ、北海道伊達市出身。「日本の方に見てほしい」と国内の映画祭にも出品を打診中という。
 LAFFは独立系作品を集める映画祭として、米国ではサンダンスなどに次ぐ位置づけで知られる。