1895年に米国のダニエル・デビッド・パーマーによって創始された手技療法、カイロプラクティック。100余年と意外にも歴史の新しい治療法だが、今や世界100カ国以上で実施され、80カ国以上で公認されている治療法。ニュージャージー州フォートリーにある石谷カイロプラクティックには、乳児からシニアまで幅広い層の患者が治療に訪れる。
多角的な視点で患者のケアを
カイロプラクティックと聞いて、「整体やマッサージと同じ」と思う人も少なくない。しかしカイロプラクティックはこれらとはまったく違い、米国では他の医療と同等にD.C(ドクター・オブ・カイロプラクティック)の資格が必要となる、れっきとした医師による治療法だ。手術や投薬を用いず、〝医師の手〟だけを使い、骨格や筋を本来の位置に矯正し、体がゆがんでいると弱まってしまう筋や神経のはたらきを回復させ、体が本来持つ自然治癒力を高めることができる。
2005年に開業する際、院長の石谷三佳先生は「良い治療のためには自分自身が精神的に安定できる場所が良い」と、自身の育った東京郊外の町に似た、素朴でゆったりした雰囲気のフォートリーを選んだ。日本人も多く住む地域でたくさんの患者とふれあい早10年、現在は石谷先生とマーク・ディゾン先生が、日々さまざまな症状の患者の治療にあたっている。同院に来て今年で4年目になるディゾン先生はカイロプラクターである傍ら、17年間製薬業界で健康科学の博士研究員としても経験を積んできた。「石谷先生は当初、女性のカイロプラクターを探していたんだ。でも実際に働きはじめたのは大柄な男性の僕」と笑いながら話すディゾン先生。当初は大柄な彼を見て、「治療の力が強すぎないのか」と心配になる患者もいたという。しかしカイロプラクティックとは決して力によって行う治療ではない。患者がどの部分に痛みがあるのか会話と診察でしっかり見極め、適切な治療をすれば痛みは伴わない。実際、ディゾン先生のもとには乳児や子どもの患者も多く、最高齢では93歳の患者までいるという。
長年にわたり関わってきた製薬業から得た知識は、カイロプラクティックでも役立っているという。これまで研究してきたパーキンソン病、うつ、統合失調症などもすべて神経と深く関係があるからだ。ディゾン先生は、「薬や手術は最後の手段。薬で一時的に症状が治まってもそれは本当の意味で治癒したとは言えない」と言う。痛みは表に現れる症状の1つでしかなく、薬で一時的に治まっても、その根本を治療しないと痛みは再発する。「カイロプラクターはどのような治療をどのくらいの期間にわたり施していくか、患者一人ひとりに合わせてベストな治療法を提案する」と、患者の治療と真剣に向き合うディゾン先生は、カイロプラクティックと健康科学の2つの視点から患者の治療にあたる、頼れる存在だ。
痛みの原因を徹底的に解明
治療の回数は人によって異なり、数回で格段に良くなる人もいれば、時間をかけてゆっくり治療が必要な人もいる。患者本人は「肩が痛い、腕が上がらない」など、痛む部分の治療が必要だと思いがちだが、例え肩が痛いと来院しても、診察すると痛みの原因は別の場所にあることもしばしば。石谷カイロプラクティックでは、レントゲン撮影や生活習慣などのヒアリングを行い、時には数日かけて慎重に診察し、痛みの原因を特定することに力を入れている。また、医療施設のみ販売可能の質の良いサプリメントや薬草が主流で副作用のない痛み止めのクリームなども取り揃えており、日常生活の中で気をつけることやどのような食事を摂るべきかなど、治療後のアドバイスも与えてくれる。
患者の中にはワシントンD.C.やボストンから通う人、日本に帰国後も出張などで渡米した際に矯正に来る人もいるという。両先生の知識と技術、また温かい人柄に心から信頼を寄せている証拠だ。
患者の症状は人種により違うということはないが、日本人の患者は少し症状が改善されただけで、もう良くなったと思い込む傾向にあるとディゾン先生。両者は、「カイロプラクティックで体の調子を整えることは、車のメンテナンスと同じ。車は故障する前に定期的に検査するのに、体のことは皆痛みを感じてはじめて検査に訪れる」と語る。本当に痛みに別れを告げたいのなら、定期的にカイロプラクターの元に赴き、体のメンテナンスをすることをおすすめする。石谷カイロプラクティックは、いつでも〝本気の治療〟を手助けしてくれる。
石谷カイロプラクティック
1495 Palisade Avenue, Fort Lee, NJ
201-302-9993 www.ishitanichiropractic.com
月〜水・金=7:30am〜8pm、木=7:30am〜1pm、土=7:30am〜2:30pm