ニューヨーク市重要文化財保護団体は23日、同性愛者の権利獲得運動において重要な役割となったバー「ストーンウォールイン」を歴史的建造物に指定することを発表した。
1840年代からグリニッジビレッジに建つストーンウォールインは、1969年に同性愛者たちが初めて警察や権力による迫害に立ち向かった抵抗運動のあった場所で、それ以降LGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダー)にとって同店は自由と誇りの象徴となっている。このバーは歴史地区に指定されているグリニッジビレッジ内にあるため既に保護の対象となっているが、ニューヨーク市は今回、“ストーンウォールインという建築物”を歴史的建造物に指定することを決めた。
市によると、既に歴史地区内にある建物が歴史的建造物に指定されたのは初めてだという。審議には1969年の反乱時にもバーにいたという男性2人を含む27人が参加し、全員がストーンウォールインの歴史的建造物指定に賛成の意見を表明した。重要文化財保護団体のミナクシィ・スリニヴァサン委員長は、「LGBTの自由を守る象徴であるこのバーを歴史的文化財に指定したことで、この建物が持つ意味を多くの人に理解してもらえれば」と話した。