NYCのホームレス数、史上最高に 世界大恐慌時並みの水準

 ニューヨーク市内のホームレスの数が過去最高にまで上っていることが分かり、市に対策をとるよう、多くの人が呼びかけている。
 現在ニューヨーク市内にいるホームレスは6万人ほどで、そのうちの2万5000人が子どもだという。黒人の子ども17人に1人、またヒスパニックの子ども34人に1人がホームレスという現状は、世界大恐慌時並みの水準に達している。ホームレス支援団体のボーカル・ニューヨークやリーガル・エイド・ソサエティーなどは16日、1万5000におよぶホームレスシェルターの建設と最低賃金を15ドルに引き上げるよう求める集会を開いた。参加したボーカル・ニューヨークのジェニファー・フリン氏は「ブルームバーグ前市長がシェルターハウスを閉鎖したため多くのホームレスが行き場を失ったが、ビル・デ・ブラシオ現市長はかつてエド・コッチ元市長がしたように、ホームレス向けの公共住宅の建設に取り組むべきだ」とエーエム・ニューヨークに話している。
 路上に住む多くのホームレス全てが無職というわけではないが、家を借りられるだけの稼ぎがないのが現状だ。集会では、家賃高騰や低賃金がホームレス増加の原因となっていることも問題点として挙げられた。フリン氏は「このホームレス問題はデ・ブラシオ市長が招いたものではないが、彼にもまた解決策に向けて取り組む責任がある」とした。