ニューヨーク市の会計監査官スコット・M・ストリンガー氏が7月30日に発表した報告書によると、道路に空いた穴や欠陥による車両の破損および歩行者のけがに対する和解金の支払いに、市は過去6年間でおよそ1億3800万ドル(170億円)の予算を費やしていたという。
市会計監査局は2009年7月1日〜15年6月30日の間に、穴につまずいて転倒するなど欠陥道路が原因で生じた人身傷害の苦情を5913件受理しており、そのうち2681件で和解し、およそ1億3630万ドルを支払っている。また同時期、道路のひび割れや穴により車両が破損したという苦情を1万2286件受理しており、1549件で和解し、およそ150万ドルを支払った。
車両破損の苦情が最も多かった道路はブルックリン区とクイーンズ区を走るベルト・パークウェーで、706件の苦情が寄せられた。クイーンズ区のグランドセントラル・パークウェーの433件、ブルックリン=クイーンズ・エクスプレスウェーの422件がこれに続く。人身傷害が最も多かった道路は、マンハッタン区のブロードウェーと2および3番街だった。
ワシントンスクエアパークで開かれた記者会見には、道路に開いた穴により転倒し負傷した被害者らが出席し、体験談を語った。