NYのホームレス死者、過去最多
昨年度、死因のほとんどは薬物過剰摂取
昨年度、ニューヨーク市内の公共施設やシェルター、病院などで死亡したホームレスは少なくとも815人に上り、前年度を上回って過去最多を記録したことが8日、市が公表した報告書で明らかになった。新型コロナウイルスの感染拡大以後、死者数は急増。死因のほとんどは薬物の過剰摂取となっている。ゴッサミストが伝えた。
市の保健部局が作成した報告書によれば、昨年2022年度に死亡したホームレスは、過去最多の21年度よりも51人増加。12年と比べ、4倍増えている。昨年度の死者の死因のうち、半数は薬物の過剰摂取で、前年度の約39%から増加した。フェンタニルが混入したオピオイドなどがニューヨーク市内のみならず、全米で致死的な影響を及ぼしていることが背景にある。
報告書は「住環境が不安定であるため、ホームレス状態にある人々は、一般市民と比べて、健康状態や精神衛生上の既往症を持つ可能性が高い結果、健康状態が悪くなることが多い」と記載。薬物過剰摂取に次ぐ死因として、心臓病を挙げている。
ニューヨーク市は、ホームレスを路上や地下鉄駅から恒久住宅に移動させるのに難航している。死因が寒さだった19人を含め、少なくとも78人が屋外で死亡。これとは別に、155人が市によって設置された避難所で死亡した。残りは病院や不特定の場所で死亡した。
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