Published by
共同通信
共同通信
映像大手の東映が、業務委託する男性スタッフのセクハラがあったとして昨年末、被害を受けた元正社員の20代女性に謝罪していたことが13日、女性が加入する労働組合への取材で分かった。女性の相談を受けた東映社員が忍耐を求めるような不適切な発言をしたことも、弁護士による調査で指摘された。セクハラは人気刑事ドラマ「相棒」の制作現場などで起きていたという。
労組「総合サポートユニオン」や弁護士の調査結果によると、女性は2019年に入社し、ドラマやテレビ番組の制作に関わった。19~20年にフリーランスの男性スタッフから手袋越しに手を握られ、執拗に飲食に誘われるなどのセクハラを受けた。
20年1月、社内の相談窓口に被害申告すると、対応に当たった男性社員らは面談で「我慢するべきだ」という趣旨の発言をした。女性は過重労働も強いられ、22年9月に退社した。
東映は22年末、労組側に調査結果を伝えて女性に謝罪。セクハラ加害者の2人に厳重抗議したことや、現在は業務を委託していないことなどを書面で説明した。