ニューヨーク市のとある高等学校で、日本では高校2年生にあたる11年生に対し、教材として童話「3匹の子豚」が使用されており、幼稚園児対象の図書レベルの読解力しかない生徒が多いとの調査報告が市の教育(DOE)へ報告されていたことが6日、分かった。
その調査結果によると、ニューヨーク州の教育に関する団体が独自に調査を行いDOEへ異議を唱えたのは、11年生である16〜17歳のニューヨークの高校生は幼稚園生が読むようなごく簡単な文章で書かれた「3匹の子豚」などを読んでおり、その年齢で読むべき文章や図書に触れる機会が著しく少ない、というもの。また、本来その年齢で読解できるレベルの推薦図書やそれらに出てくる単語を理解できていない生徒が多いことにも触れている。
そのような報告に対し、DOEは市の高等学校教育機関に確認を行い、確かに3匹の子豚が教材で使用されている学級があったが、狼や子豚などの登場人物それぞれ異なる立場からの意見を述べたり意見交換をするために選ばれた教材であり、どんな生徒でもあらすじを知っているために選出された経緯がある、と述べているという。あくまでも国語や言語を学ぶための教材ではない、としている。